本記事ではこのような疑問をお持ちの方に向けて香典袋の処分方法について徹底解説していきます。
保管期間や処分時期、お焚き上げの必要性など幅広く紹介していますので、ぜひとも参考にしてください。
また記事の後半には、どのような方法で処分されているのか、どんな処分方法が一般的なのか実際の声を交えて紹介していますので、最後までご覧いただければと思います。
一般社団法人遺品整理士認定協会
認定遺品整理士(認定者番号 24283)
不用品回収業者にて1年半の現場業務を経験。その後、作業オペレーティングや不用品のリサイクル・貿易業務に従事し、年間500件以上の不用品回収案件に携わる。
2019年4月より、本メディアをはじめとする不用品回収・遺品整理記事の監修を務める。
結論から言えば、香典袋の処分は基本的には燃えるゴミで問題ありません。
特に難しいことはせずに、そのままゴミ袋へ入れて、燃えるゴミの日に出しましょう。
ただし処分する前にするべきことを理解していないと、のちのちトラブルになりかねませんので、後述の注意点についてもしっかり確認しておいてください。
香典袋を処分する際の注意点は以下の2つです。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
最も重要なのが香典帳に記録を残しておくことです。
香典帳とは香典を誰から貰ったのか、どれくらい貰ったのかを記録しておくものです。
パソコンやノートなどに記録することが多く、香典返しの際に利用します。
香典返しは香典の3分の1から半分ほどの金額となるので、どれくらいの香典を貰ったのか、誰から貰ったのかを香典帳に記録しておかなければ香典返しがスムーズに行えません。
香典帳のデータがなくなってしまった時の為にも、念のため香典返しが済んでから処分すると良いでしょう。
また香典袋を捨てる際は、できるだけシュレッダーで細かくしてからゴミに出すことをおすすめします。
香典袋には名前と住所が書かれているため、そのままごみとして捨ててしまうと、個人情報が流出してしまう恐れがあります。
ゴミ袋の中をのぞいて個人情報を取り出そうとする人はほとんどいないので、流出する可能性は少ないですが、念のためシュレッダーなどで細かくした方が良いでしょう。
シュレッダーは家庭用のものでも、安ければ3,000円前後で購入できるので、今後のことを考えて今のうちに購入しておくのも一つの手です。
シュレッダーがない場合、購入できない場合はハサミなどを使って細かくしてください。
手段はどうであれ、個人情報は分からないようにして、しっかり安全と処分しましょう。
続いて香典袋の処分に関するよくある質問を紹介していきます。
香典袋の処分に関して、上記の中から疑問点がある場合はしっかり確認しておきましょう。
香典袋の保管期間や処分時期などは特に決まっていません。
強いて言うなら、香典返しが済んだ後が処分する時期と言っても良いでしょう。
香典返しが済んだ後も、取りこぼしがないか不安な場合は、気が済むまで保管しておいても良いですし、特に不安がない場合は香典帳に記載してからすぐに捨てても問題ありません。
特にルールはないので、自分が捨てたい時に捨てましょう。
冒頭でも紹介したように、香典袋は普通に燃えるごみとして処分して問題ありません。
お焚き上げが必要ないのかと疑問に思う方もいるかもしれませんが、お焚き上げはそもそも「魂が宿っているものを天や故人に還すこと」を言います。
香典袋は「遺族を金銭的に援助するお金を入れる袋」なので、魂が宿っているとは言えないため、お焚き上げをする必要はありません。
ですがお焚き上げには「故人に関連して捨てるのに躊躇するものを焼却する」という意味合いも持っているので、そのまま捨てるのに抵抗がある場合はお焚き上げをしても問題はありません。
もし故人が持っていた人形や衣類などをお焚き上げする機会がある場合は、その際に一緒に香典袋を処分するのも一つの方法と言えるでしょう。
そのため、そのまま手間なく捨てたいのであれば燃えるごみとして捨てて、そのまま捨てるのに抵抗がある場合はお焚き上げをすれば良いかと思います。
ご祝儀袋は再利用して箸袋にされたり、ブックカバーにされたりします。
また、ご祝儀袋の水引も「水引アート」として使われるなど、再利用をされることが多いです。
ですが、香典袋に関しては再利用はされません。
ご祝儀袋はプラスなイメージが強いので、再利用されることも問題ありませんが、香典袋はマイナスなイメージが強いので現在は再利用されるような風潮はできていません。
ご祝儀袋の再利用は昔はなく、最近できた風潮ですが、香典袋に関しては昔はもちろんのこと、今後も再利用されるようなことはないでしょう。
そのため、再利用することは考えずに素直に処分しましょう。
香典袋や故人が持っていた物などは、捨てるとバチ当たりになるという考えもありますが、実際のところはそんなことはないと言って良いでしょう。
故人が大切にしていたものに関しては、日本の古来の考え方で言えば「魂が宿っているもの」になるので、お焚き上げをしなければバチ当たりになるというのは一理ありますが、実際にはそこまで気にする必要はないかと思います。
ましてや香典袋に関しては、故人に対するものではなく、遺族に向けられているものという側面の方が強いので、捨てるかどうかは遺族が決めて問題ありません。
繰り返しになりますが、捨てるのに抵抗がない場合はそのまま捨てればよいですし、ゴミとして捨てるのに気が引けるのであればお焚き上げをすれば問題ありません。
最後に実際の香典袋の処分に関する声を紹介していきます。
香典袋の処分で悩んでいる人は多くいるので、実際に皆さんがどのように処分しているのか確認してみましょう。
一番多く見られたのが「しばらく保管してから捨てた」という声です。
引用元:ミルトーク
引用元:ミルトーク
引用元:ミルトーク
引用元:ヤフー知恵袋
「すぐ捨てるのは気が引ける」「捨てたいという気持ちになってから捨てた」という意見が大多数でした。
まだ気持ちの整理がつかない場合は、すぐに捨てずに一定期間持っておいて「捨てたい」という気持ちが出てくるまでは保管しておくのは一つの手と言えるでしょう。
また香典帳がなくなった時のために、持っておくというのも合理的で安全な考え方と言えます。
次に通常通りに捨てたという声が多く見られました。
引用元:ヤフー知恵袋
引用元:ヤフー知恵袋
引用元:ヤフー知恵袋
引用元:okwave
ただし捨て方は人によってさまざまで「通常のごみとして捨てた」という方から「外から見えないように新聞紙に包んで捨てた」「きれいな包装紙に包んで捨てた」などの声が見られました。
皆さん自分の気持ちに従って捨てているようです。
一部では捨てずにずっと取ってあるという人も見られました。
引用元:ミルトーク
引用元:ミルトーク
「後で名前が分からなくなったら困る」「捨てるのに気が引ける」など、さまざまな理由から捨てられない人も一定数いるようです。
香典袋は大きく場所をとるわけではないですし、多くてもダンボールひと箱分ぐらいには入りきるので、邪魔に感じないのであれば、そのまま捨てずに持っておくのも一つの手と言えるでしょう。
なにも捨てなければいけないわけでもないので、捨てられないのであれば無理をせずにそのまま残しておきましょう。
香典袋は基本的には燃えるゴミに捨てれば良いですが、処分前には香典帳に必ず記録を残しておきましょう。
香典帳に記録しないまま捨ててしまうと、香典返しの際にトラブルとなるので注意してください。
香典返しをしたら特に保管期間や処分時期など決まっていないので、自分の好きな時に捨ててください。
なにもすぐに処分する必要性もないので、気持ちの整理がついて「捨てたい」と感じた時に捨てれば心の負担もなく楽ですよ。