「人形供養を無料で行う方法ってあるの?」「そもそも人形供養はしないといけないの?」このような疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
日本では古来から「人形は魂が宿っている」とされているため、処分をする際は供養が必要です。ただし供養をしなければ、法に触れてしまうこともなければ、バチに当たるわけでもありません。
そのため、無理に供養をする必要はないです。本記事ではそんな人形供養について、無料で行う方法や、供養した後の扱い方・処分方法などまとめて解説していきます。
ぜひとも参考にしていただき、できるだけ出費を抑えて人形供養をしましょう。
一般社団法人遺品整理士認定協会
認定遺品整理士(認定者番号 24283)
不用品回収業者にて1年半の現場業務を経験。その後、作業オペレーティングや不用品のリサイクル・貿易業務に従事し、年間500件以上の不用品回収案件に携わる。
2019年4月より、本メディアをはじめとする不用品回収・遺品整理記事の監修を務める。
結論から言うと、人形供養は実は必要ありません。人形供養をしなかったからと言って、バチに当たることはないですし、法に触れるわけでもありません。
そのため、精神的に何も感じないのであれば、そのままゴミとして出せます。ただし、日本では古来から人形には魂が宿ると考えられているので、愛着のある人形はしっかりと供養をしておきたいと考えてしまう人も多いでしょう。
供養をしたいのであれば、これから紹介する無料での供養方法を参考に、できるだけ料金を抑えましょう。
人形供養を無料で行う方法は以下の3通りあります。
それぞれの方法を詳しく解説していきます。
もっとも簡単なのが、自分で供養をする方法です。自分での供養は、人形についている汚れやシミなどを綺麗にふき取り、最後に塩を振るだけです。
供養とは祈ることと同義なので、ただ機械的に塩を振って終わるのではなく、人形に感謝などを伝えて、大事に扱いながら塩を振ると良いでしょう。
供養が終わった後は、布にくるんでゴミ袋へ入れて処分するのが一般的です。
供養祭に参加するのも1つの手です。葬儀屋や人形店では定期的に供養祭を開催しています。
多くの場合で人形を無料で供養してもらえます。自分での供養と違って、専門の人による供養なので、安心して人形とお別れができるのが大きな特徴です。人形の種類や数などの対象は、葬儀際によって異なるので、利用の際は必ず確認しておきましょう。
地域にもよりますが、どのような都道府県でも、1年に1回は基本的に行われています。ネットの検索機能を使って、近くで供養祭が行われていないか調べてみましょう。
寄付団体に依頼するのも1つの手です。処分前に祈ることが全ての供養ではありません。寄付団体に人形を渡せば、人形を処分することなく、新しい人に使ってもらえます。
新しく使える人を見つけるのも、1つの供養と言えるでしょう。寄付という形なので、料金は無料ですが、寄付団体によっては送料が自己負担になる場合があります。
お金をかけずに寄付をしたいなら、送料がかからない寄付団体を探しましょう。
供養した人形は処分して良いのか分からずに、扱い方に困っている方も多いかと思います。そこでここからは供養した人形の扱い方について詳しく解説していきます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
最も一般的なのが、ごみとして捨てる方法です。人形に合わせて可燃ごみ・不燃ごみなど正しい方法で処分しましょう。
ただし供養したからと言って、そのままゴミ袋に入れてしまうと、ゴミ袋の外から人形が見えてしまい、人によっては不気味に感じてしまいます。
そのため、布などに包んで外から見えないようにしてあげると良いです。特に近所に子供が住んでいる場合は、ゴミ袋に人形が入っていると驚かれてしまう場合があるので、配慮しましょう。
フリマサイトを使って売るのも1つの手です。価値の高い人形や、かわいらしい人形であれば、フリマサイトで売れます。ただしフリマサイトは送料の設定が面倒で、人形の送料よりも低い金額で売ってしまうと、赤字になってしまいます。
値段設定はしっかりと行って、損をすることのないようにしましょう。またフリマサイトでは、写真撮影から購入者との連絡、発送処理まで全て自分で行わなければいけません。慣れていないと非常に手間がかかる点には留意しておきましょう。
慣れてしまえば、人形以外にも何でも売れて使いやすいので、この際に覚えてしまうのも1つの手ですね。
高価な人形はリサイクルショップや買取業者に売りましょう。特にひな人形は高く売れやすいです。また、リカちゃん人形などの、おもちゃタイプの人形も、限定品などは高く売れる場合があります。
価値の少ない人形だと思ったら、意外にも高価になることは少なくないので、捨てる前に類似品の相場を確認しておきましょう。
人形を供養する機会はそう多くないので、いつすればいいのかわからないという方もいるでしょう。そこで、人形の供養に適切な時期をご紹介します。
いつかしようと後回しにしていたという方はこれを機にぜひ供養を行いましょう。
雛人形のように女の子の成長や幸せを願い飾るものは、お子さんが結婚されたタイミングで役割を果たしたといえます。雛人形は当人が気にならないのであれば使い回しても構いませんが、厄を引き継ぐと考える方もいます。
そのため、孫のためにとっておいても結局使われることもなく処分に困ってしまうかもしれません。ですから、家を離れるタイミングは人形供養をするタイミングの1つです。
人形を持っているけれど数年間飾っていないというご家庭もあるでしょう。小物が多いと飾るのにも時間がかかります。
今後も飾る予定がなければ人形供養をして、手放しても良いでしょう。
引越しで収納スペースが狭くなったり、お子さんと離れて暮らしたりするときも人形供養のタイミングの1つといえます。処分するか悩み始めたら、なぜ手放そうとしているのか考えましょう。
勢いで捨ててしまうと後で後悔することになります。思いつきで行動することがないように、きちんと考えてから人形供養を依頼しましょう。
最後に人形供養に関するよくある質問を紹介します。
気になる項目があれば確認していただければと思います。
人形は「供養をせずに捨てるのはダメ」と言われがちですが、基本的には問題ありません。供養せずに捨てても、バチは当たりませんし、法にも触れません。
強いて言うなら、人によっては心苦しくなるぐらいです。そのため、供養しなくても何も感じない、できるだけ供養したくないと考えているのであれば、供養は不要です。
供養したいと思っている人だけ供養をしましょう。
有料の人形供養はおおよそ1,000円〜3,000円となります。人形の大きさにもよりますが、ダンボール箱1箱分のくらいの人形であれば3,000円で依頼できることがほとんどです。
有料の人形供養は、近くの神社か、遠くの神社へ郵送で行うことになります。そのため、詳しい料金は利用予定の神社・お寺へ確認しましょう
遺品整理業者によっては人形の引き渡しができます。人形を引き取ってもらえた所で、供養をして処分してくれるかは、遺品整理業者次第なので、依頼の際に確認してきましょう。
供養してもらえるなら、料金が上乗せとなる場合があるので、その点もしっかり確認しておきましょう。遺品整理業者に、人形の引き取り自体を断られることは基本的にありません。
人形供養を無料で行うには、自分でするのが一番手っ取り早いです。1年に1回はどこの地域でも供養祭を開催しているので、供養祭が始まるまで保管しておくのも1つの手です。
自分で処分するのが気が引ける場合は、供養祭の利用をおすすめします。また故人が愛用していた人形は、遺品整理の際に引き取ってもらうのも1つの手です。
ただし遺品整理自体は料金がかかりますし、人形の供養でさらに料金が上乗せされる場合があるので注意しましょう。