「亡くなった人の写真の処分はどうすればいい?」「遺品整理で出てきた大量の写真をどうしたらいいかわからない…」
遺品整理で処分に困るのが、亡くなった人の写真やアルバムです。残された遺族にとって写真やアルバムは故人との大切な思い出なので、写真を見て故人のことを思い出したり、感情を揺さぶられるものであり、そのまま処分するのはどうなのかと抵抗を感じる方も多いでしょう。
しかし、故人の写真・アルバムが大量に残されているときは整理整頓しなければ、保管スペースが必要で困った状況に陥るかもしれません。
ではどうやって写真・アルバムを整理、処分するのが良いのか説明していきます。遺影の処分方法にお悩みの方はこちらの記事もあわせてご確認ください。
一般社団法人遺品整理士認定協会
認定遺品整理士(認定者番号 24283)
不用品回収業者にて1年半の現場業務を経験。その後、作業オペレーティングや不用品のリサイクル・貿易業務に従事し、年間500件以上の不用品回収案件に携わる。
2019年4月より、本メディアをはじめとする不用品回収・遺品整理記事の監修を務める。
生前に亡くなった方の意思を確認していないと、遺族だけで写真やアルバムをどのように整理するか決めるのは難しいですよね。ここでは遺品整理で故人の写真やアルバムを処分・整理する流れをご紹介します。
これから遺品整理を始める方はぜひ参考にしてくださいね。大切な写真やアルバムの保管方法と処分方法はそれぞれ後述しています。
まず故人の遺した写真を集める作業から始めます。生前整理をしていないと写真やアルバムがばらばらに散らばってることもあるので、隈なく探しておきましょう。
写真やアルバムを探し終えたら保管スペースに合わせて、分類していきます。写真の仕分けに悩む方は以下の方法を参考にしましょう。
上記のように分類をしたら家族と話し合いながら、どの写真が重要で残すべきなのかを検討しましょう。遺族の間で話し合って基準を決めておくことで、遺品整理をスムーズに進められます。
また古いアルバムに写真をいれたままにしておくと、経年劣化で写真にシミなどの汚れが付く可能性がありますので、新しいアルバムに取り替えることをおすすめします。
遺品整理で出てきた写真やアルバムを保管する方法は主に2つです。十分に保管スペースがある場合は、写真を細かく選別する必要はありません。
どうしても取っておきたい写真があるならデジタルデータ化するのも手段の1つでしょう。
ばらばらのまま写真を取っておくと、劣化してカビが生えたり色あせたりします。そのため、アルバムに保管しておくと良いでしょう。
粘着台紙のアルバムはフィルムの間に空気が入ると色あせの原因となるので、保管するときに空気が入らないように気をつけてください。
残す写真は決まったけれど、写真が大量にあり保管場所に困るなんてこともあるでしょう。写真やアルバムの保管スペースがなければ、写真をデータ化するのがおすすめです。
以上のような手順をすれば、写真をPCやスマホで簡単に見ることができます。スマホのスキャンアプリなら自分でデータ化するので費用はかかりませんが、写真の枚数が多いと手間がかかります。
一方で専門業者に依頼すれば費用はかかりますが、データ化するのは簡単です。写真の枚数やご自分の状況に合わせてデータ化する方法を選択すると良いでしょう。
故人と親しい方に形見分けとして分配する方法もあります。写真を分類する前でも後でもいいですが、写真の中に故人と親しい友人、親族が写っている写真があれば、形見分けでその方々に送りましょう。
関係の浅い人に写真を渡すのは相手を困らせてしまいます。無理に押し付けないようにしましょう。
遺品整理で出てきた写真やアルバムを処分する方法は主に3つあります。それぞれ手順や費用が異なるので、保管しきれない写真やアルバムをどのように整理するか決めていきましょう。
一度処分してしまうともう取り戻すことはできないので、事前によく考えてから処分してください。
一般ごみに出すことに抵抗がなければ、自治体のゴミの分別に従って処分できます。写真は資源ごみではなく燃えるゴミに分類される地域が大半です。
アルバムをそのまま捨てる時はフィルムや金属を分別しなければいけない自治体もあるので、事前にホームページを確認しておきましょう。人の顔が写っている写真はシュレッダーにかけておくと安心でしょう。
上記のような方々におすすめなのがお寺や神社、遺品整理業者で写真を遺品として供養してもらうことです。お寺や神社で写真等をお焚き上げしてもらう場合、遺品の品目によっては受け付けてくれない、檀家になっているところ以外は受け付けてくれないという制限がある場合もあります。
しかし、檀家でなくても受け付けてくれるお寺や神社もありますので、事前に確認をとっておくと良いでしょう。またお寺や神社で遺品を供養するとなると、予約が必要で日程調整が必要となります。
お焚き上げとは、清められた火で浄火することを意味します。また檀家とは、寺院に所属している家のことを指します。檀家になるには入檀料(相場10万~30万円)を払う必要があります。
遺品整理業者の中には寺院と提携して、遺品の個別供養、自宅供養、遺品の合同供養を行っているところもあります。
遺品の合同供養は無料なところが多いですが、遺品の個別供養、自宅供養は有料となっています。
アルバムや写真を処分するときに注意すべきポイントが2つあります。
家族や友人との大切な思い出の品を処分するときは十分に気を付けましょう。
写真やアルバムは古紙回収に出すことはできません。古紙処理工程で離解できず、製紙原料にならないためです。
自治体で処分するときは、可燃ごみとして処分しましょう。
写真に写っている人物や場所などの個人情報が気になる方は、シュレッダーにかけて処分するのがおすすめです。
シュレッダーは数千円程度で購入でき、郵便物の処分などにも役立ちます。費用をかけたくないときは、紙に包んだり、紙袋に入れた状態で処分しましょう。
写真以外にも整理する遺品があり、神社やお寺で遺品を供養してもらうのにも予約をとったりする時間がなければ大変です。しかし遺品整理業者に頼れば、遺品の整理、処分、遺品供養を全て任せられることができます。
業者に遺品を任せるのは不安だと感じられる方は、ぜひ善クリーニングをご用命くださいませ。専任の遺品整理業士が供養の心を持って、遺品を一つ一つ丁寧にお取り扱いいたします。
遺品整理で出た写真やアルバムの整理・処分に関するよくある質問をまとめました。写真やアルバムを供養してもらおうと考えている方はぜひご確認ください。
なぜ遺品を供養するのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、仏教の教えで「モノには魂が宿る」という考え方があり、遺品を供養することで、故人の魂を供養することに繋がりますので、遺品の供養は大事なのです。
合同供養と個別供養、自宅供養の違いは、料金、他の人の遺品と一緒に供養するか、個別で供養するかの違いでサービス内容に違いは殆どありません。
合同供養も個別供養もちゃんとしたお寺や神社で行われますので、供養の質がかわることもありません。自宅供養は自宅に僧侶をお招きして、遺品を供養してもらうサービスとなっています。